中小企業におけるDX推進を支援し、実効性の高いDXフレームワークを確立します
人員や予算など多くの制約を抱える中堅中小企業のDX責任者と分科会メンバーが、具体的な課題や企業規模に見合った解決策を議論することで、参加企業のDX推進を支援するとともに、ここで得られた知見をフレームワーク化し、CIO Loungeの今後の活動に役立てます。
中小企業のDXは進んでいない
日本の企業数で99%以上、従業者数で約70%を占める中小企業の活性化なしに日本の産業が元気を取り戻すことはありません。しかし、中小企業は大企業に比べて人材や予算などに多くの制約があり、そのDXは思うように進んではいないでしょう。多くの場合、ようやく基幹システムの刷新やクラウド化に手がついたかどうかといったところだと思われます。
世の中には、成功事例を引きながらどのようにすれば中小企業のDXを進められるかを考える取り組みやセミナーもありますが、そういったものを読み、参加しても自社だけでなかなかDXを推進できるようにはならず、何とか基幹システムさえ入れ替えればDXできるのではないかといった淡い期待をもっているというのが現状ではないでしょうか。
3回で1シリーズのワークショップを開催
「企業のDXの方向性を考える分科会(企業DX)」では、中小企業のDX担当責任者向けに、単発のセミナーではなく、他社の取り組み状況を共有しながら徹底的に自社の課題に向き合い、CIOLoungeメンバーと議論することで自社のDXを進めるうえでの「気づき」を得ることができるように、DXのWhy・What・Howのそれぞれを掘り下げる3回で1シリーズになるワークショップを実施しています。
ワークショップを始める前に、各社の課題感を丁寧にヒアリングしたうえで、第1回のワークショップでは各社のDXの「Why」を考えます。なぜ自社にはDXが必要なのか、DXを推進する上でどんな課題があるのかを掘り下げます。第2回のワークショップでは「What」、そのDXで何をするのか、DX推進のための施策を掘り下げます。最後第3回のワークショップでは「How」、どのようにDXを進めていくのか、推進上の障害をどう克服するのかについて議論し、最終的には参加者それぞれに「私のDX宣言」をすることで、自信をもって自社でのDXを推進していけるようになってほしいと考えています。
分科会メンバーがメンターとなって、半日がかりのワークショップを3回、数か月間かけて進めているわけですが、毎回宿題にも取り組んでもらいながら、大企業や他社の成功事例を模倣するのではなく、自社はどうするのかを自分で考え、自分で気づくことを大切にしているのが特徴です。
継続的なフォローとフレームワーク化
ワークショップでは手順を尽くしてかなり丁寧に各社個別の課題に入り込んで検討しているので、3回のワークショップが完了してもそれでおしまいとするのはもったいないところです。企業DXの分科会では、参加企業の今後のDXの推進にも協力できればと考えて、参加企業の担当とslackでコミュニティを形成しています。
また、本取り組みを分析して、他の中小企業のDX推進にも寄与できるフレームワークにしようと考えています。ワークショップのデザインから協力いただいているトーマツコンサルティングとの共同研究になります。
これらの取り組みが、ワークショップに参加する中小企業のDXの推進に繋がり、CIO Loungeの活動の広がりとともに日本のITの活性化に繋がればと考えています。
分科会活動実績紹介
2023年11月8日開催 企業DXの方向性を考える分科会
【3回シリーズのDX計画立案ワークショップが完結
~「私のDX宣言書」を作成し、DX推進の意気込みを発表~】
今回は企業DX分科会の初の試みとして、3回のシリーズでワークショップを8月から11月にかけて実施しました。 このワークショップのポイントはDXの推進に向けた計画立案において、①Why②What③Howの3つのステップに分けて分科会メンバーと企業の参加者が少人数で議論を実施し、各回で設定したアウトプット(成果物)をしっ…
2023年8月2日開催 企業DXの方向性を考える分科会イベント
【中小企業のDXはどのように進めれば良いか、熱く議論を展開!】
Ⅰ.はじめに 当分科会は、今年の2月からCIO Loungeの分科会活動のひとつとして、正会員有志9名で本格的に活動を開始しました。また外部の知見も取り入れて、今後のCIO Loungeの活動に寄与できる成果物(DX推進フレームワーク)をつくりたいとの考えから、サポート会員企業であるデロイトトーマツコンサルティング…