CIO Lounge Magazine_2025winter
8/28

としても、一言で変わってしまう。そういう組織なので、それが嫌な人はやめてしまう。どの人にお任せするかで、やはり組織が変わっていく。だから、本当にGMが有能な人だったら、野球界は狭い12球団しかない中で、どこの球団に対してもある程度顔は効く、そういう人がいてくれるとちがう。矢島 があれだけ強くなっていくのだと、今ちょっとお伺いしていて感じました。田尾氏 孫さんのすごさというのは、王さんにもう全部託して。あの辺ができそうでできない。やはり自分でお金を出していたら、一言言いたいなというのが多いですよ。でも、野球選手の特に一流と言われている選手は、その球団の親会社からお金をもらっているという意識はあまりない。俺はどこ行ってもやれるという意識です。そういう気持ちでいるのに、社員扱いされると「なんでこの組織は」となってしまう。矢島 人たちが多い。私も会社3つ変わっているので、もうどこでもやってやると思うのだけども、愛社精神はみんな持っています。一緒ですよね、やはり球団愛さないと。田尾氏 そうです。特に今、FA制度という、自分で行きたい球団を選べるという権利ができましたので、それでもこのチームにいたいというチームにしたいわけです。そのためにはどういうことをしたら選手たちがこのチームに残りたいと思うかを考えないといけないので、それはやはり人間かなと思います。矢島 スポーツのマネジメントは、先日森島さんと話していても、すごく共通しているなと思います。ヤンマーの山岡オーナーは、割と好き勝手に言うんですけど。田尾氏 いや、もうそれが当たり前だと言っていいと思いますけど。矢島 そこに信頼関係をどう作り上げるかっていうのが大切ですね。田尾氏 やはりある程度聞く耳を持ってもらって、たまに自分の言っていることも違うなという風に感じてくれるぐらいのものがあってほしい。先ほどおっしゃった王さんがおられるからソフトバンクIT系もみんな自分の技術で生きていると思っている矢島 もう一度どこかの監督をとの話があればやりますか。田尾氏 もう僕も70、71になる年ですけど、中畑とか梨田、真弓、落合はみんな同い年です。この前、この4人で集まって話した。「お前、もしこれから監督やってくれっていう依頼が来たらどうする」という話をしたら、みんな「来たらやるよ」と言います。「その気持ちを持っておこうね」と言った。これは、「もう無理」って言った時点で、多分年を取ります。だから、「よし、来た時にはやる」という、そういう気持ちが少しでもあると多分普段の生活もちょっと張りが出てきます。矢島 それもあるし、おそらく、皆さんはやはりこの日本のプロ野球界をなんとか良くしたいという気持ちがあるのでしょうね。田尾氏 今、若い監督が増えて、この年齢になると物足りないです。「昔は」とか言ってはいけないですが、やはりこう褒めるだけではなくて、僕はチームは家族だと思っているので、家族で褒めるばかりの家族はそうない。やはり悪いところは叱れる。それだけの関係だから、家族って成り立っていると思います。矢島 日本の野球界を見た時に、どんどんいい選手がメジャーに行きますよね。そういうのを見て、なんか日本のプロ野球界でも、アメリカの取り組みをもっと勉強したら良いのに、もっと取り入れたら良いのになって思われるところはありますか。田尾氏 やはりルールは向こうから来ることが多い。だけど、日本の方が優れているものがこれからどんどん出てくれば、今度メジャーが日本のルールを適用していこうとか、そういう方向にもなる可能性は十分あると思います。実際、ワールドベースボールクラシック、あれでやはり日本の選手たちの優秀さをかなり認めてくれています。メジャーに行った選手たちの成功率も非常に高い。矢島 人独特の技術で。田尾氏 アメリカのピッチャーの考えは、やはり真っ向勝負。日本の場合はそれだけではなくて、いかにかわすかという技術。ストライクゾーンからボールになる玉が大事だと、ストライクゾーン勝負ではなく、追い込んでからボールを振らす練習をさせるものです。変化球がうまくボールゾーンに行くように、そういう練習をすごくする。だから、やはり日本のピッチャーがあれだけ活躍できるのは、その細かいコントロール、それと考え方、そういうものがあり、アメリカも今までの野球とは違うものがでてくるという気がします。矢島 は遅れていく。だから僕はこの団体でなんとか日本をもっと強化しよう。日本はものすごい技術を持っている。日本にしかない技術がいっぱいある。だけど、なかなか持っていってメジャーになれないというのが、この世界にものすごくよく似ています。野球界が言っていることが僕らはすごくエンカレッジされて、日本のIT業界も、自分たちのテクノロジーを世界にもっと広げていけるというところに、ここの皆さん方がやってほしいなと僕は思います。トップになる人がこの中から皆さん頑張って出てきてください。あっという間に時間になりましたが、今日は素晴らしいお話を聞かせていただきました。本当にありがとうございました。特にピッチャーはすごいですね。やはりピッチャーは日本実はITの世界もどんどんアメリカが先に行き、日本7Special Dialogue

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る