依頼大学では、現行の教務システムを約40年前にスクラッチで開発し、長年の利用で開発を重ねてきているのでスパゲッティ状態となっており、リビルドではなくパッケージソフトの採用を検討されています。パッケージソフトの導入を行う場合には、現状システムのプログラムレベルでの詳細なドキュメンテーションが重要であります。それをベースに導入候補のパッケージとの間で、FIT&GAPを行う必要があり、過去データの移行にも手間暇がかかるので、既存システムの提供ベンダーとの良好な関係維持も必要になります。具体的には、システム関連と業務関連の課題、問題点を明確にし、新システムへの要求事項を整理する。そして、①トータルコストの削減、②利便性の向上、③データの利活用、④学修の可視化等の目的を実施できる最適なパッケージシステム選定の支援を致します。当法人としては、ベンダーとの交渉など、できる範囲での支援を行います。中堅製造業様からの古い基幹システムの刷新をどの様に進めたらよいか?の悩みについてご相談をいただきました。具体的には、メインフレームコンピュータによる自社開発の基幹システムを運用しているがハードウェア更新に相応のコストが掛かり、仕様書も揃いきれておらず、システムを把握している要員も高齢化して、いわゆるレガシーシステムの陳腐化現象の状況であり、今後を考えると更新維持路線ではなく、ERP導入による基幹システムの再構築を行う路線にしていきたいが、情報システム部門の発案であり、経営承認、現場部門の理解形成について難航が予想されどのように進めて行けば良いか?という内容でした。この様なケースは事業部門側が刷新を求めておらず情報システムの管理、運用の観点の企画となるためROIが作りきれず経営理解が得られない状況です。高額な投資となり事業部門にも影響するため、経営層の理解無くして前には進まないので以下のご助言を数度にわたり実施しました。①情報システム担当役員に対する理解と合意形成が必須。経営課題を解決するため業務プロセス見直しを行う必要性の理解を深めるアクションを取る②経営トップ、事業関連の経営層に対して同様の理解を深めて了承を得るアクションを粘り強く実施していく色々とご苦労されましたが、経営層、事業部門の了承を取られて、基幹システム再構築のプロジェクトを発足されました。現在は、稼働に向けてプロジェクト進行されており、定期的に我々にも進捗の報告をいただき適宜ご助言を行っております。2022年12月から2023年11月までの1年間で、企業様から当法人に対する支援依頼は15社(過去累積27社)であり増加しました。傾向として、今までは大手企業からの相談が半数を占めていましたが、この1年間は中堅規模の企業が4割を占めました。また、放送、大学や医療機器といった新たな業種からの相談もありました。相談内容の傾向として、従来は、DX(21%)、基幹システム(22%)で半数近い割合でしたが、この1年間で見るとDX(3%)が少なく、中期計画(17%)、基幹システム(17%)、IT推進(30%)が顕著となりました。この変化は中堅企業の相談件数が増えたことが要因の一つと考えられます。Case study教務システム更改におけるパッケージシステム導入のご相談事例古い基幹システム刷新についてのご相談相談事例の紹介ユーザー企業の課題に対しCIOLoungeメンバーが解決支援企業様支援活動(2019年1月〜2023年10月) 業種別相談企業数 活動紹介15
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