CIO LoungeMAGAZINE_2024spring
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企業DXの方向性を考える分科会では、昨年の8月から11月にかけて実施したワークショップの参加企業7社に対して、さらなる支援活動へと繋げるためのフォローアップアンケートを実施しました。ワークショップ終了後の現状についての質問に対し、DX戦略に基づいて具体的な実施項目に着手し、成果を出し始めている企業がある一方で、基幹システムの更新に注力していてDXへの取り組みが進んでいないと答える企業も多くありました。現在直面している課題についての質問では、DXを推進するためのリソース不足を挙げた企業が六社と最も多く、次いで推進体制の未確立や経営層への説明の不十分さが挙げられていました。今後のCIOは、将来的に課題が発生した際に相談したいという企業が6社あり、参加企業からの相談を受け入れる体制も必要だと思われます。ワークショップの満足度に関しては、「Why、What、Howの3回のワークショップで考えをうまく整理できた」「業界トップの方から時に厳しくも有益なアドバイスを頂き、自信につながった」「再度開催されるなら、Loungeへの相談について別のメンバーも参加させたい」といった高い評価をいただきました。このワークショップの開催経験を踏まえて、企業DX分科会ではデロイトトーマツコンサルティング様とともに、中小企業がDXを進める際に役立つフレームワークの構築を進めており、6月末にはその初版を完成する予定です。3月6日に第2回ワークショップ開催(計44名参加)東洋紡株式会社執行役員よる基調講演では、企業DXを加速するために情報子会社を本体に取り込んだ上で、DX人財の要件から育成プラン、評価方法、ポートフォリオ等、緻密かつ詳細に計画された内容を包み隠さずお話いただき、非常に参考になる内容でした。参加者からも「DX人財育成のロールモデルとして参考になった」「長期的なありたい姿に向かって具体的な打ち手を次々と打たれており非常に勉強になった」との声が寄せられ、満足度の高い講演でした。4班に分かれ、各企業の取組内容や問題点、論点を共有し、事前アンケート(図参照)等をもとに自由討議を実施しました。「全社DX推進の組織風土をどう醸成するか」「DX実行人財をいかに適正に評価するか」「新たなチャレンジを促すための心理的安全性をいかに担保するか」等の幅広い議論がなされました。9月頃に東京で第3回ワークショップを開催予定。引き続きDX人財育成に資する情報発信と活動を続けていきます。CDO矢吹哲朗様に【実施概要】【基調講演】【ディスカッション】【今後の予定】SubcommitteeSubcommittee企業DX分科会企業DXの方向性を考え、実効性の高いDXフレームワークを確立しますDX人財育成分科会DX推進に必要となる人財の確保や育成、評価方法と組織風土の醸成について議論アンケート結果資料(出典:CIO Lounge作成)当日の出席者事前アンケート例(出典:CIO Lounge作成)活動紹介13

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