CIO LoungeMAGAZINE_2024autumn
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データとテクノロジーの力サッカーの進化とビジネスの関わり矢島 森島社長 矢島 森島社長 矢島 ッカー界全体を見て、各チームの経営者や運営の現場も含めて、どういうイメージで日本のサッカー界を強化したいと考えられていますか。体でいかに育てていくかということです。まずJリーグ自体が自らの価値を上げないとだめなんです。選手自身も、Jリーグに行かずに海外に行ったりするような選手も増えてきていると思います。また戻ってきて欲しいとは思いますが、どんどん行ってしまうと日本のサッカー界が何か寂しくなってきます。この辺りはどのように見ておられますか。 が中心となっています。毎熊選手は、Jリーグで活躍しながら出てくれていますので非常にありがたいですね。ます。日本で働くよりも海外で働く。IT業界でも本当に優秀な人は海外に行くことがどんどん増えてきています。何故かと言うと、まず年収が全然違います。スポーツ界もそうですよね。大リーガーがそうですね。日本のプロ野球やJ1の選手の年俸とは桁違いです。※毎熊選手は2024年6月にオランダチームへ移籍そのような中で森島さんが経営者として、日本のサJリーグの一つの課題は、若い選手をJリーグ全もちろん実力を上げるために、そういう経験をして、今の日本代表などは海外で活躍している選手日本のⅠT技術者も同じような傾向になってきてい森島社長 矢島 森島社長 そうですね。だからこそ日本におけるJリーグの価値を上げるという意味でもサラリーを改善していかないといけないという議論もされてきています。我々IT業界も同様で、本当に優秀な人材であっても日本の企業は横並びで、なかなかお金を出さない。少し良い程度です。ところが優秀な技術を持っている人は、海外に行くと、10倍以上の年収をもらえたりします。逆に言うと、国内では優れた技術を持とうという意欲がなくなるというジレンマになっていると思います。次に、データの収集・活用についてですが、サッカーだけではなく、スポーツ全体でどれくらい変わってきているのでしょうか。近年、Jリーグも様々な形でデータを活用しています。私たちが若い頃は、気合いで何周走れと言われました。最近は、選手にGPSがついていますので、苦しい顔をしていても脈拍でばれてしまいますね。(笑い)昔は、実際に現場に見に行って分析し、次の試合に向けて準備していました。しかし、今では常に映像を部分的に切り取って編集するソフトも使って、相手の情報も分析しています。各選手が何キロ走ったとか、スプリントを何回やったとか、そういったデータを見て、特徴を分析し、どのエリアが危ないなとか。今はコーチや監督が遅くまで情報分析しながらミーティングしています。これだけの情報戦でいくと、ひとつのセットプレーが勝敗を分ける可能性もありますので、これまで以上にデータ分析が重要になってきています。 公式に出ていますね。選手にどれだけ疲れが出ているかなど怪我をさせないための情報分析もしています。私たちの時代にはなかったものです。 イツが優勝しました。その後、ヤンマーの山岡社長から電話があって、仕事の話かと思って行きますと違うんです。ドイツのナショナルチームがなぜ優勝できたか調べたら、データ分析がすごいという話だった、矢島さん、それをやったSAPという会社を知らないか、セレッソにも導入できないか聞いてくれないかという話でした。 部はオープンできないが、部分的には出せるというので出してもらいました。その話を玉田社長に持っていきましたら、当時のセレッソはブラジル出身の監督でパッション優先だと言われました。(笑い)矢島 森島社長 矢島 森島社長 矢島 Jリーグでも、どれぐらい走ったとかいったデータがそういうデータに加えて、ミーティングでは、どのそうですね。ドイツで開催されたワールドカップでド今でも山岡社長はデータの話をよくされます。 そこでSAPの方に頼んで教えてもらいました。全5Special Dialogue

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