CIO LoungeMAGAZINE_2024autumn
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「AI活用分科会」は、2024年3月よりCIOLounge理事3名、正会員13名、アシスタント1名の体制で活動を開始しております。その活動目的を「ユーザーだからこそ提案できる日本企業の事業活動に適合したAIの利用方法の提案」とし、AI活用についての先進的なソリューションと活用事例をお持ちのサポート会員の企業様数社にお声掛けをし、ヒアリングと議論の場を持たせていただくことを企画しました。ベンダー企業様の反応も驚くほど前向きで、直近では8月30日に大阪、9月11日に東京でオンサイトでのベンダー企業様との議論を開催しました。この議論を通じて、まず我々がAIに対する最新の知見を集め、整理し、そこから分科会メンバーでの討議に入ります。ご存じの通り生成AIをひとつとっても、もはや人間との「会話」が成立する時代であり、ますます人間社会の文化そのものと密接にかかわるものとなってきております。であるならば、事業におけるAIの活用も画一的なものではなく、その活用方法、導入ステップはそれぞれの企業文化、歴史、事業目標によって異なるものになるという仮説を持っています。当分科会では、日本企業、日本文化に注目し、日本の企業に則した独自のAI活用方法を考察し、日本企業のITリーダーの指針につながるとともに、ITベンダーに逆に提案できるものが最終的に作成できればと考えております。今後の活動にご注目、ご支援いただければと思います。CIOLoungeMagazine 第6号の特集「NTTデータ元代表取締役社長山下様との特別対談」で山下様よりご説明いただきました「技術経営士の会」が主催する会員向けオンラインセミナーにおいて、2024年7月12日、「DXに打ち勝つための経営とITの連携」をテーマに矢島理事長が講演しました。セミナーでは日本企業のITデジタル化の現状と課題、そして未来への展望について「技術経営士の会」の皆様と活発に議論ができて貴重な機会となりました。まず矢島理事長は松下電器産業(現パナソニック)やヤンマーでの経験を通じて、IT革新による経営革新を実践した経験を踏まえ、CIOLoungeが日本企業のITデジタル化を支援するために設立された背景を説明し、活動内容について触れました。さらに世界各国を比較すると日本のデジタル競争力が低下している現状を指摘し、DXが単なる技術導入ではなく、ビジネスモデルの変革であることを強調しました。DXは企業の使命に基づいた新しいビジネスモデルの創出が求められるとともに、ヤンマーでのIT導入の具体例を挙げ、成功と課題について説明しました。組織全体での連携が重要であり、経営者と現場、IT部門が一体となって取り組むことが不可欠であることを指摘しました。また、これからはAIや量子コンピューターなどの最新技術の活用がDXにおいて重要であると述べました。これらの技術は、非定型業務の革新を促進し、新しいビジネスモデルの創出に寄与するとして、デジタル化の進展に伴い、企業の組織構造や情報共有の方法も見直す必要があることにも触れました。講演後、ヤンマーでのIT導入の初期の取り組みについて質問があり、矢島理事長は役員・社員との密なコミュニケーションと信頼関係の構築が重要であり、とくに組織全体での目標共有と合意形成が成功の鍵であり、経営陣との連携が不可欠であると強調しました。最後に技術経営士の会とCIOLoungeの協力体制について山下様から意見がありました。技術経営士の会とCIOLoungeは共に中小企業を中心に具体的なアドバイスを提供する点で共通の目的を持って活動しており、今後、技術経営士の会とCIOLoungeが協力して日本企業のデジタル化をさらに推進することを提案いただき、今後とも協力関係を深めながら活動を進めることを確認しました。SemnarSubcommitteeAI活用分科会ユーザーだからこそ提案できる日本企業の事業活動に適合したAIの利用方法を提案しますセミナー講演「技術経営士の会」サロンⅢDX時代に打ち勝つための経営とITの連携について議論i(出典:CIO Lounge作成)当日の出席者12

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