CIO LoungeMAGAZINE_2024autumn
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2024年7月4日、当分科会としては10回目となる情報セキュリティセミナーをグランフロント大阪にて開催いたしました。今回は、昨今注目を集めている「AI」をキーワードに、「サイバーセキュリティ対策の最新トレンド」と題して、多数のユーザー企業様のご出席を得て開催いたしました。【基調講演】まず、パロアルトネットワークス株式会社エンタープライズ事業本部長の杉山大様よりご挨拶いただいた後、同社チーフサイバーセキュリティストラテジスト染谷征良様より「ビジネスも犯罪者もAIを使う新時代、サイバーセキュリティはこう変わる」と題して講演いただきました。サイバーセキュリティの最新トレンドとして、AI技術が利用されることで攻撃時間が短縮されており検出・対応時間を短縮する枠組みの構築が不可欠となっています。サイバーセキュリティにおける対策のトレンドとして、AI時代に必要なのは、リアルタイムで自動化されたセキュリティであり、①プラットフォーム化:一貫性のあるセキュリティが確保された共通のデジタル基盤の実現②AI活用:様々なソースのデータを分析して脅威やリスクをリアルタイムで検出③自動化:人の手を介することなく脅威やリスクに対応して運用効率を継続して向上を実現することが求められており、実効性向上に向けてセキュリティ領域でのAI、自動化の活用が進んでいくとのお話がありました。続いて、シニアビジネスデベロップメントマネージャーの久國淳様より「AI搭載型プラットフォームで実現するリアルタイム&自律型セキュリティ」のテーマで講演いただきました。セキュリティリスクを最小限に抑える施策は、できるかぎり早く侵害を検出して対応することでMTTD(平均検出時間)/MTTR(平均対応時間)をゼロに近づけることだが、AI技術がサイバー脅威の可能性を高めている。例として、AI技術はランサムウェア攻撃を大幅に加速・拡大させており、ランサムウェアが侵入し、データを窃取し、ランサムウェアを展開するまでの時間が、一昨年では9日要していたが、昨年は2日に、今年縮されており、さらにAI技術の活用が進めば3時間には13.5時間に短まで短縮される。AIによる攻撃にはAIでしか対抗できなくなり、リアルタイム&自律型セキュリティが求められるAI時代に突入する。パロアルトは、セキュリティに特化したAI製品で、信頼性とリアルタイムレスポンスを実現していくとの紹介がありました。【グループワーク・パネルディスカッション】4チームに分かれて、基調講演への感想、疑問点、また質問事項を取りまとめた後、モデレータとして分科会メンバーの原氏、パネリストとしてパロアルトの杉山様、染谷様、久國様、室井様に登壇いただき、パネルディスカッションを行いました。ディスカッションは、以下のとおり活発に質疑応答が行われました。●AIによる攻撃はいつ頃から行われている間の問題と思われる。●防御側の学習が追いつかないのでは➡攻撃パターンを学習して防御AIモデルを作成するので追いつける。セキュリティベンダーはAI技術を用いて開発を進めており、インシデント別(ランサム、フィッシング)のAIモデルは開発されている。●セキュリティ対応AIが判断した場合の説明責任、また自社、外部業者の棲み分けをどう考えるか➡説明責任は、人とAIの分界点、役割を明確にすることで果たせると考える。か➡既に始まっており、拡大していくのは時人と組織との連携についても明確にする必要がある。【クロージング】染谷様によるラップアップ、田井担当理事の挨拶により、4時間にわたるセミナーが無事終了いたしました。その後、場所を懇親会場に移し、さらに色々な話で盛り上がり、ネットワークを広げられる有意義な会になったと思います。参加者の方からは、タイムリーなテーマで、セキュリティの最新動向が確認できた等のコメントをいただきました。最後に、情報セキュリティ分科会では、引き続き人材獲得、育成等のテーマでセミナー活動を続けてまいりますので、多くのユーザー企業、サポート企業の方のご参加をお待ちしております。Subcommittee情報セキュリティ分科会ビジネスも犯罪者もAIを使う新時代、サイバーセキュリティはこう変わる!〜サイバーセキュリティ対策の最新トレンド〜当日の出席者活動紹介11

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