2023年6月7日開催 SCM分科会イベント
【SCMワークショップ】
分科会主催による第1回SCMワークショップを6月7日(水)に開催致しました。参加者は、正会員10名、サポート会員19名、主催者CIOLounge19名の総計48名でした。
今回は分科会の今までの検討内容をご紹介した後に、事前アンケートから抽出したSCM関連の課題をテーマにして、少人数のテーブルで議論してもらう、という形を取りました。
SCM分科会活動報告 ~昨今の経営環境とSCM課題について~
発表 本田 隆一郎
CIO Loungeの会員の方々の関連企業の最近の業績を調べてみますと、売上高と利益額はほとんどの会社で増加しているものの、在庫日数が増加している会社が多いことが分かりました。また、事前に正会員向けに実施したアンケートでは、様々な課題や悩みが提起されましたが、つまるところ「需給の意思決定はどうあるべきか」ということに集約できることに気づきました。ただ、非常に幅の広いテーマですので、議論においては「需要変動/販売見込」と「在庫削減/適正化」の2つにグループ分けしました。
議論をスタートするにあたり、分科会にて事前に検討した「課題解決に向けた重要なポイント」を5点紹介しました。
① 供給不足の一因として考えられる「ブルウィップ効果」
② 需要予測と販売見込について
③ 製販の役割分担と情報共有のあり方
④ 販売見込精度向上のためのマーケティングの深化
⑤ 在庫の評価と適正在庫

議論テーマ ① ~如何に需要変動を捉えて、精度の高い販売見込をつくるか?~
ファシリテーター 峯尾 啓司
近年、資材の調達に苦しんでいる会社が増えてきておりますが、その前提となる需要予測のあり方や販売見込精度の向上について、次のような観点で議論を展開しました。
誰がどのように需要を管理しているのか?
需要変動が迅速に把握できているか?
需要予測は製販で共有されているか?
意思決定した需要は調達と連動しているか?
誰が最終的に意思決定しているか?
最適なリードタイムで生産出来ているか?

議論テーマ② ~如何に在庫削減を図るか? 或いは如何に在庫を適正化するか?~
ファシリテーター 尾内 啓男
在庫の削減や適正化はSCMを推進する上で、永遠のテーマです。今回は次のような観点で議論を展開しました。
どの在庫が多いのか? (製品、材料、仕掛)
何が課題なのか? どこまで減らすのか?
誰が最終的に意思決定しているか?
在庫の責任部門は明確か?
適正在庫基準は明確か?
販売見込の精度は高いか? また、どうすれば向上するか?
難しいテーマではありましたが、ファシリテーターの適切なリードと参加者の方々の真摯な対応により、十分な情報交換が行われると共に、SCM課題に対する気づきを与える有意義な場となったと思います。引き続き、SCMワークショップを企画して、更に充実したものになるようにしたいと考えています。
